The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
ー三人称ー
雨で濡れた三ツ谷は、和泉が寒がりだと昨日知った為急いで体が冷え切る前にとタオルを持って玄関に向かうと彼女は何かを悩んでいるかのような顔をしていた。
あの雨宿りの時からだ。
(何考えてんだろ…)
考える時に眉間に皺が寄るのは和泉の癖。
まだ短い期間だが、一緒にいればそれぐらいは分かるようにっていた。
「和泉」
「え?」
頭から包むようにバスタオルをかけてから抱き締める。
すると驚いたのか体がビクッと跳ねて、それが面白くて三ツ谷はクスクスと笑ってから和泉のバスタオルで隠れた頭にキスを落とす。
「な、なんですか??三ツ谷先輩、ちょ…視界暗い!」
「んー…和泉小さいね」
「……喧嘩売ってます?」
「悪い意味で言ったわけじゃないからな!?」
小さいという言葉は和泉にとって地雷…ていう訳では無いが、笑いながら言われたことに腹を立ててドスの効いた声でそう言ってしまった。
そして三ツ谷はギョッとしながらも、包んだバスタオルで髪の毛を優しく拭ってやる。
その優しい手の動きが気持ちよくて和泉はじっとしながらも、やはり稀咲の事を考えてしまう。
だが何時までも嫌いな奴で頭をいっぱいにしたくないので直ぐに忘れることにした。
「ん、このぐらいでいいかな。上着貸して、乾かしてくるから」
「…ありがとうございます」
「まだ小さいって言ったこと気にしてる?」
「別に」
「気にしてんな…」
和泉は中学生の平均身長よりは高い159cm。
だが、鳴海と母親である美里は彼女より身長が高く元々神澤家は高身長が多い。
だが和泉だけが家系の中では身長が低い方なので本人はかなり気にしているのだ。
「でも和泉、他の女子よりは背が高いじゃん?」
「さっき小さい言ったじゃないですか」
「オレよりは…て意味だよ」
だが未だに和泉は不機嫌そう。
ちょっとした事でも不機嫌になる所が面白いのと同時に、可愛らしいなと思いながら恐らくこれを言えば更に不機嫌になるのが分かっているので黙っておく。
「濡れて寒かっただろうか、後でココア入れるな。ココア苦手とかじゃねぇ?」
「苦手じゃないです」
「ん、じゃあ作るから待っててな」