The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
ー和泉sideー
雨のせいで血が流れている。
それのせいでもし、武道や龍宮寺先輩の所に辿り着けなかったらどうしようか。
そんな事を思いながら走っていると、ある数人の声が聞こえてきた。
「あれは…!」
向こう側には見覚えのある6人の姿があった。
中腰になっている龍宮寺先輩と、武道にタクヤ達4人の姿がある。
だがアイツらの目の前には喧嘩賭博のさいにいた男達の姿もあった。
しかも1人はナイフを手にしており、タクヤ目掛けて突き刺そうと構えていた。
その瞬間頭の中で血が沸騰したよう感覚を味わう。
「あっ…!タクヤ避けろ!!!」
千堂が気付いたのか叫ぶも遅い。
ナイフはタクヤに近づいており、もう少しで刺さる…その瞬間オレはナイフの前に出てタクヤを押していた。
「和泉っ!!??」
タクヤを押した瞬間、肩に鋭い痛みが走る。
ナイフは肩を切っており、視界に血が飛び散るのが見えた。
だがこの程度の痛みは慣れている。
「お前、俺の幼馴染に手ェ出そうとしたな?」
「なっ…ぐおっ!?」
自分の痛みなんてどうでもいい。
それよりも、俺の大切な幼馴染にナイフを向けたことが1番腹立たしく男を殴り飛ばした。
そして右手で切られた左肩に触れると、ぬるっとした感覚と共に手のひらにはべっとりと血がついていた。
傷の深さは分からないがそこまでは酷くないだろう。
「和泉!!大丈夫か!?ち、血がっ」
「このぐらい平気だ。というかお前らボロボロだな…」
「平気じゃねぇだろ!血がすげぇ出てるっ!」
「オレより龍宮寺先輩だ。アンタよく生きてましたね…」
頭を殴られ腹部は刺されている。
だがなんとか立っている姿に絶句しそうになっていると、後ろで殴り飛ばした男が立つ音が聞こえた。
「てめっ…」
「なんだ…しぶといな」
もう1発殴って、他の突っ立っている3人も沈めるかと考え手を握りしめた時近くから救急車のサイレンが聞こえてきた。
同時に警察のパトカーのサイレンも聞こえてきて、その音に男たちは血相を変える。
「うっ!!」
「やべぇサツだ!!」
「タケミチ君!救急車来たよ!」
「警察も!」
すると後ろから、姿が見えないと思っていた橘とエマが走ってきた。
どうやら救急車と警察を呼んだのは二人のようだ。