The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
「和泉!タケミっち!三ツ谷!!」
「エマちゃん」
「エマ!」
そして後ろには傘をさして、涙を浮かべたエマが立っていた。
見た様子からして怪我は無いようでホッとしながらも、龍宮寺先輩へと目を向けて顔を顰める。
疲弊しきった顔をと、恐らく殴られて怪我した所が痛むのか眉間には皺が寄っている。
そして群がっている愛美愛主の中に林先輩がいた。
「ペーやん!テメェ!!何、愛美愛主とつるんでんだよ!」
「ウッセェ、三ツ谷。テメェも殺すゾ」
「弍番隊の三ツ谷だ」
「強ぇぞ」
林先輩は三ツ谷先輩の問に、殺気が籠った言葉を投げた。
仲間の筈なのに怒りに染まりきった瞳は、まるで三ツ谷先輩と龍宮寺先輩を敵のように見ている。
「ペーやん卑怯だよ!!いきなり後ろからバットで襲って、こんなに大勢連れてきて!それでも男!?」
「後ろから……とんだ卑怯者だな。真正面から殺り合う覚悟も勇気も無かったのか」
「うるせぇ…黙れ、神澤」
東京卍會の人間ならそんな卑怯な手を使うとは思っていなかったが…。
どうやら林先輩は違ったらしい…まぁ最初から気に食わない人間ではあった。
あの時もこの瞬間も。
この人間は嫌いな対処に入る人間であり、大切な人の大事な人間を襲った卑怯な人間。
「あーー、疲れたぁ…」
「ドラケン君…大丈夫っスか!?」
「流石に20人が限界か…」
頭を殴られたせいでふらついているのか、体をふらつかせながら龍宮寺先輩はその場に座る。
未だに頭部から出血しており、かなり痛々しい。
「あとは頼むぞ…三ツ谷。アタマ痛ぇ」
「ウッス」
「イズミっちも、頼んでいいかぁ…。三ツ谷一人じゃこの人数は厳しぃ……」
「分かりました」
「ありがとうな…」
この人数ならば何とか出来る。
それに三ツ谷先輩もいるなら、そう時間はかからずに相手を全員伸す事が出来るだろう。
「テメェら三人で適うと思ってんの?」
「ウッセェ、ボケ」
「逆にお前ら、その人数でなんとかなると思ってんのか?残党風情が」
「んっ、だとぉ!」
所詮は残党、大人数でしか襲えないただの雑魚。
龍宮寺先輩が後ろから襲われて負傷していなければ、この人数ぐらい何とかなっていたかもしれない。
それに怪我した相手にこれだけの人数が伸されて、倒れている訳だし。