The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
大切だから、見捨てたと思い込んだ。
そして林田先輩を助けず、1番彼の思いを尊重しようとしている龍宮寺先輩を恨んだのか。
「龍宮寺先輩が1番に見捨てたから、だからその恨みを込めて…という訳ですか」
「ああ…」
「早くしないと龍宮寺先輩が危ない…」
その言葉を合図に俺らは走り出した。
龍宮寺先輩を急いで探さなければ、そして早く林先輩を止めなければ。
だが居場所は分からない。
居場所さえ分かればいいのにと、境内を走りながら龍宮寺先輩と林先輩を探した。
「ドラケンくんに知らせないと!!」
「ペーやんのバイクがあったって事はもう始まってるかもしんねぇ!」
「ちっ…」
電話でもすれば分かったかもしれないが、生憎携帯が入った鞄を三ツ谷先輩の家に置いてきてしまっていた。
それが今更後悔していると走っていた武道の足が止まる。
「三ツ谷くん、和泉…」
「武道?」
「あ?」
「駐車場です。さっきのトコ以外に駐車場ってありますか?」
「……ウラの駐車場?」
「そこです!!」
「お…おい!」
駐車場の場所を聞くと武道は走り出し、急いでその背中を追いかける。
そしてふと思い出した…武道から龍宮寺先輩がどのように死んだか教えられた事を。
「武道、確か龍宮寺先輩が襲われたのって駐車場だったよな。だからか!?」
「ああ…!直人が言ってた…駐車場で乱闘があってナイフで腹部を刺されて死亡って…」
「駐車場っ…!」
もっと早くに思い出していれば良かった…そう後悔しても過去には戻れない。
急いで龍宮寺先輩の元に行かなければ、彼の身に危険が…そして未来が変わらず不幸なまま。
「そこ曲がったらすぐだ!」
「ハイ!!」
「……なっ!?」
曲がった瞬間驚きの声が上がる。
目の前には、愛美愛主と書かれた特攻服を着た奴らが何人も倒れていた。
「愛美愛主の奴らだ!!」
「いた…ドラケン」
「…っ!龍宮寺先輩っ!」
三ツ谷先輩の目線の先には、大人数を相手している龍宮寺先輩の後ろ姿があった。
愛美愛主の残党らは、まるで彼に群がるように襲いかかっては伸されている。
「ドラケン君!!」
「おう。三ツ谷…タケミっちにイズミっち」
「龍宮寺先輩っ…頭!」
こちらに気付いた龍宮寺先輩の頭部からは流血しており、かなりの量だ。