The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
その言葉に武道は少し驚いた表情をしていた。
だがあの二人の喧嘩を止めれたのは武道であり、きっと武道が居なければ内部抗争も起きていたかもしれない。
「東卍の隊長クラスでも止めらんねー二人の喧嘩、どうやって止めたんだ?」
「えっとお…その…」
言える訳も無いだろう。
頭にうん〇が乗った事により、2人の喧嘩が止んでそしていつの間にか仲直りしていたなんて。
武道にだって羞恥心はある。
それに俺が言うのも武道が可哀想なので、言うことは出来ず微妙な表情を浮かべてしまった。
「ありがとうな。お前が止めてくんなかったら東卍ヤバかったかもな」
「オレはなんもしてないっスよ」
「…謙虚なヤツだな」
「ほんとは直ぐに調子乗るけどな…」
「和泉???」
ボソッと呟いた言葉は武道には聞こえていたらしく、すごい顔で睨まれる。
だけど俺の言葉は正しいし、武道は褒められると直ぐに調子に乗るタイプだ。
ただ三ツ谷先輩の前だから謙虚でいるだけ。
あと、仲直りした理由が理由だから調子に乗れないだけなのだろう。
(それにしても…龍宮寺先輩が襲われるかもしれないなら、エマも危ないかもしれない)
エマは龍宮寺先輩と祭りに行っていた。
もし、エマまで巻き込まれていたならば俺は林先輩を許す事はないだろう。
そう思っていると三ツ谷先輩が何かを見て驚いたような顔をした。
「三ツ谷先輩?」
「どーしたんスか?」
「やっぱり。ペーやんのバイクだ」
「アレが……」
離れた所に派手なバイクが止めてあり、三ツ谷先輩はそのバイクを見て顔を顰めた。
あそこに林先輩のバイクがあると言う事は、やはり龍宮寺先輩をまくる為に来たのだろう。
「東卍内部はパーちんが捕まったのはしょうがねぇ事だって話でまとまってた。気にいらねーのはペーやんだ」
話ながら三ツ谷先輩は歩き出し、俺と武道もそれに続くように歩き出した。
雨の強さは弱まる事無く、ずっと降り続けている。
「パーちんを東卍が見捨てた。ペーやんはそう思い込んでる」
「見捨てたワケじゃ…」
「ぺーの野郎、愛美愛主の残党とつるんで“ドラケン”をまくるとか言い出した」
「それって…」
「“ドラケン狩り”だ」
その言葉に眉間に皺が寄る。
三ツ谷先輩達からは聞いていたが、林先輩は林田先輩が兎に角大切らしい。