The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
なんて考えていた時、頭からパサッと何かを被せられた。
驚きながらも手を頭の方へと置くと、バスタオルの感触であり後ろを振り向けば頭からバスタオルを被っている三ツ谷先輩の姿。
「それで頭とか濡れたとこ拭いとけ。風邪ひいちまうからな」
「ありがとうございます…」
「といっても、ウィッグだけが濡れてるか?ドライヤーで乾かすか?」
「多分…。でもそんなに濡れてないから、水気を拭き取れば大丈夫だと思います」
「そうか?もし必要そうなら言えよ」
お礼を言い、頭に置かれたバスタオルにまた触れるとふわりと優しい匂いがした。
三ツ谷先輩の家の柔軟剤の匂いであり、この匂いが何故か酷く落ち着く。
なんて思いながらバスタオルを匂っていれば、三ツ谷先輩が少し慌てた表情をしていた。
どうしたのだろうかと思えば言いにくそうに口をモゴモゴとしている。
「も、もしかしてバスタオル臭かったか…?」
「え……?」
「なんかすげぇ嗅いでたから」
「あ、いや…違いますよ。ただ、三ツ谷先輩の所の柔軟剤の匂いって落ち着くなって……。柔らかい優しい匂いがするんです…」
「……そうなのか?」
「はい…」
なんて言えば良いのだろうか…とにかく優しい匂いなのだ。
太陽のようなそんな優しさがある匂いで、三ツ谷先輩からはそれと混じって香水のような匂いがしてお互い邪魔せず良い匂い。
なんて思っていると、クン…と三ツ谷先輩が俺の首筋の匂いを嗅いできた。
「なっ、なん…ですかっ!?」
「和泉も良い匂いなんだよな。華やぐような、でも強い匂いじゃない。ルナマナも言ってたんだよ」
今は部屋で眠っているルナマナちゃん。
まさか二人も同じような事を言っていたとは…なんて思いながら、匂われる恥ずかしさに顔を背ける。
「あの…そろそろ離れ…ませんかっ」
「もうちょい…」
「みつ、や…先輩っ」
頬に手を添えられて、逃げられないように壁に追い詰められてから首筋を匂われ猫が甘えるかのように途中首に頭を埋めたりしていた。
首や頬に彼の髪の毛が触れる度擽ったくて、体を震えさて羞恥心が湧き上がっていく。
でも三ツ谷先輩は辞めず離れる事もない。
(やばい、心臓早く動きすぎて痛いっ…)
「和泉、顔赤しい心臓の音すげぇ」
楽しそうに笑みを零す三ツ谷先輩と目が合った時…。