The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
カラカラと笑う三ツ谷先輩を横目に、海水で濡れたジーパンを見る。
濡れた所だか濃い色に変わっているのと、点々と濡れているので模様にも見えた。
「暴れたから暑いですね…」
「だなぁ…。あ、自動販売機あるからジュース買って涼しむか?」
「そうしたいです…暑ぃ……」
頬から垂れる汗を拭っていれば、三ツ谷先輩は濡れたTシャツを脱いでから絞り出す。
その際に裸体が見えて、ほどよく引き締まっており筋肉もある身体を思わず見てしまう。
ガッチリしているが綺麗な体をしている。
修二や武道とはまた違う体付きだな…と観察していればバチッと目が合った。
「見すぎ。和泉のえっち」
「……そういう目で見てませんけど!?」
「ふはっ!冗談だ、冗談。ほら自動販売機のトコ行こうぜ」
ジト…と見ながらも、暑さから逃れたいのでついて行きながら防波堤の所に向かう。
自分で飲み物は買うと言ったのに、三ツ谷先輩それを聞いいれてくれず1人で防波堤に座る羽目に。
「暑っ……」
ボーとしながら、波の音を聞きながら目を閉じる。
するとズボンの後ろポケットに入れていた携帯が着信音を知らせた。
着信音ぴくりと眉を動かしながら、携帯を手にすれば青宗からの電話。
名前の表記画面を見て何とも言えない気分になりながらも、電話に出た。
「もしもし」
『………和泉』
少し間を開けてから名前を呼ばれる。
声が若干震えていて、まるで怖がっているようにも捉えれる声だ。
「……なに?」
『…悪ぃ。和泉が、ああいうの怖がること知ってて…オレ……ほんと、悪ぃっ。絶交されてもおかしくないと思ってる…し、オレと会話したくねぇと思うけど謝りたくて』
「……うん。絶交まではしない」
『和泉っ』
「お前の気持ち、踏みにじった俺も悪いし。だけどまぁ、次会ったら殴るからな」
『じゃ、じゃあ…』
「一応許す。お前とは昔からの付き合いだし…でも俺はお前の気持ちには答えられないよ」
苦笑気味にそう伝えれば青宗の『ああ…』という小さな声が聞こえてきた。
好意を持たれているのは知っていた…そういう感じはしていたが、俺はどうしても青宗を大切な親友としか見れない。
「ごめんな…青宗」
『謝らなくていい…。今度会う時まで殴られる覚悟しとく』
「そうしとけ」