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【進撃の巨人】月と青い鳥

第5章 風が変わる



。。。。。。。。。。


立体起動を手に入れてから仕事の効率が格段にあがり手にする金も増えて 仲間への分け前も増やす事ができた



ファーランの手元を見るとヤンにかなりの札束を渡していた…

アイツの事だから何か訳があるだろうが…それにしても見逃せない金額だ



「俺には大金に見えたが?」

ナイフの手入れをしながらファーランに問いかける


「…手切れ金だよ ヤンはもうダメだ走れない 足の薬は高いからな」



そうか…ファーランの母親も足の病気が原因で死んでたな




「仕事は終わった?」

2階からカナコが降りてきた


俺達の仕事の話や分け前を渡す時 カナコは2階で自分の仕事している


「紅茶でも入れようか?今日はバナナのケーキ…」




ーカタンー

玄関のドアから小さな音がした


「カナコ 上に行け」


素直に頷いたカナコは2階へ行った


ファーランに合図を送りドアを開けると赤毛のガキが転がりこんできた


腹に何かを抱え汚ねぇなりをしている ガキ呼ばわりすると

「ガキじゃねぇ!」と突っかかってきた

威勢のいいガキだな





数名の男が下の通路を走りながら何かを探している

「見つけたら俺が1番に抱かせてもらいからな」

嫌な会話が耳に入る



「お前…追われてるのか!」

ファーランが呆れと驚きの声を上げた


アイツらが家の中に入られるのは面倒だカナコが居る


「11号階段をタダで抜けようとしたんだ地下街の住人ならわかるだろ?ガキを渡せ!」

渡せばガキを犯した後に殺すか売るかするんだろ…胸糞悪りぃ話だ

1番に抱かせろと言った汚ねぇ男が 俺の横を通り過ぎようとした 刹那…使いなれたナイフで切りつける


「悪いね うちは清潔第一だから…出直してきなよ」



ファーランも優しい声と顔をして言うがその目は冷たく男達を見下ろしている



階段の管理をしている奴に 地下の深くまで潜り仕事をする俺達とは体に染みついた闇の気配の濃さが違う


それを感じた1人が 「関わらない方がいい」と言って去っていった



ガキが大事に抱えていたのは白い鳥で


「地上へ帰したかった…」

ただそれだけの理由で階段を登ろうとした

このガキも空へと羽ばたく鳥に自由を見ているのか…無鉄砲だが悪くねぇな



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