第3章 捻れた現実
「主様、いまお時間いいっすか?」
声の主はアモンだった。
慌てて瞳をとじて、みずからの思考と表情を切り替える。
「えぇ。少し待って………、」
『どうぞ』。その声の直後、扉がひらく。
純白の髪に猩々緋色の裾カラーの毛先を遊ばせたアシンメトリーなショートウルフカットの髪に、
内向きにくるりとカールした長めの前髪からのぞく、
右の額にはふたつのスクエア型のブリッジピアスがちらりと見え、
左耳には上から浅葱色のヘリックスイヤーカフ
(耳の上部外側(ヘリックス)に付いている、穴を開けずに耳に挟むタイプのピアス)と、
銀色のインダストリアスピアス、金色のロックピアスと、
上からそれぞれ花浅葱色と金色のロブピアスの五つのピアスを付けている。
褐返色のシャツの胸元に紅いリボンタイに彩られた青薔薇のコサージュを合わせ、
その上に白薔薇柄のフロントパネル
(身頃のウエスト位置で装飾的な別布パーツ)のほどこされた七分丈シャツを着ており、
その裾からはベストテイル(ベストやジャケットの前後に裾パーツ)がのぞく。
薔薇柄の七分丈に折り返した袖口は真紅で、
腰には瞳の色と同系色の白と紅色のストライプ柄が印象的なリボンを付けており、
彼が動く度にふわりと揺れる。
紅色の脚衣には折り返した布地に
白薔薇の刺繍が印象的なレースアップブーツを合わせていた。