第4章 繋がり
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校舎の前に広がる中庭。
僕は少し離れた場所に立ち、学生たちの様子を眺めていた。
東堂の豪快な大声。それに負けじと西宮が何か言い返している。三輪はその二人を慌てて止めようとしていて、真依はくだらなそうに呆れた顔をしている。
そしてその賑やかさの中心にいるのは——香久夜だった。
「かぐや姫さんは……随分と、馴染んではるようですなぁ」
隣に立つ京都校の老術師が、扇子で口元を隠しながらぬらりと呟いた。
「そうですね」
僕は貼り付けた完璧な外行きの笑顔で返す。
「あの子、人見知りをしますので。あまり刺激は与えないでいただけると」
「いきなり食ってかかったりは致しませんわ。どうぞ信用しておくれやす」
(……なぁにが信用だ。化け狐どものくせに)
六眼の奥で冷徹に相手の呪力の揺らぎを観察しながら、僕は心の内で吐き捨てた。
隣の男は、目の奥に卑しい計算を光らせながら、中庭の香久夜をじっと見つめている。
その視線には、明らかな「気味の悪さ」への嫌悪と、上層部や他家に売り飛ばすための「品定め」の意図が透けて見えていた。