第9章 かぐや姫の物語
やがて五条はキスをやめ、ソファに深く腰掛けると、香久夜を自分の足の間でゆるく膝立ちさせた。
そのままシャツの裾から覗いた華奢なウエストにスッと手を差し入れ、下から彼女の顔を覗き込む。
香久夜はすっかり顔を真っ赤にし、片手を五条の肩に置き、もう片方の手で自らの口元を隠しながら、困惑の混じった瞳で五条を見下ろした。
五条は彼女の服を軽く捲り上げ、目の前に露わになった細いおへそに口づけを落として小さくリップ音を鳴らす。
続けて大きな手が背中を優しく撫で上げると、香久夜は背筋をゾクッと痺れさせ、腰を反らせて膝を折った。
「んっ、はぁ…っ、先生、やめてくださ…いっ」
香久夜は視線を上げ、必死の思いで五条に懇願する。さっき自分の気持ちを聞いて「好き」だと答えたばかりなのに、なぜ五条がこんな行動に出るのか理由が分からず混乱していた。
「わ、私……恵くんが、好……んむっ!」
その言葉を遮るように、五条は再び強く唇を重ねた。永遠にも思える時間、逃げる隙も与えられず深いキスで口内を侵されていく。
呼吸も荒くなり、香久夜の息が完全に上がった頃、五条はようやく唇を離した。
「ねぇ、気づいてる? 、今も恵に呪力を送ってるの」
「ーーーーえ?」
「かぐや姫のことで、わかったことがある。」
五条は、自分があの地下で見つけた仮説を今、確証に変え、二月前、初めて出会った日にしたその物語をもう一度、目の前の少女に話し始めた。