第6章 満月の夜
恵くんも自分のシャツを脱ぎ捨ててくれた。
裸になった恵くんの背中にしがみつくと、汗でしっとりとした彼の生の肌の感触が伝わってくる。
「あ……っ……気持ちいい……っ」
もっと欲しい。もっと恵くんが欲しい。
私は吸い寄せられるように、恵くんの首筋に顔を埋め、その温かい皮膚に強く歯を立てた。
ぷつり、と皮が破れ、口の中に鉄の味が広がる。
恵くんの血だ。
昼間、私の命を繋いでくれた大好きな恵くんの血。
「っい…ッ!」
恵くんが苦しそうな声を上げたのも聞こえない。ただただ、欲望の赴くまま、私は夢中で恵くんの首筋に舌を這わせ、滲み出る血を舐めとった。
(ッ…すきっ…、んっすき、っ)
私の首の印と、恵くんの首の印が直接重なり合うたびに、身体の底から痺れるような快感が突き抜けていった。