第15章 青の日々 (及川徹)
side you
10日くらい前に岩泉から連絡があった。
prrrrr…
珍しいなぁと思った。
『もしもし?岩泉から電話なんて珍しいね。』
「おー、今ヘーキか?」
『うん、丁度お風呂上がって部屋でゆっくりしてたところ。ナイスタイミングだよ。』
「そうか、良かった。お前に頼みがあってよぉ。」
岩泉から頼みごとなんてそれこそ珍しい。
試合を見にこないかって誘いは何度かあったけど。
今回はちょっと違うみたい。
「来週夏休みに入ったらすぐ5日間の合宿があってよ、マネージャーやってくんねえかなって。」
『え、マネージャー?私が?』
「俺らマネージャーいねえからさ、せめて合宿の期間だけでもいてくれたらって話が出たんだわ。」
『それは分かるんだけどなんで私?』
「イケメン見ても騒がない美人で部活入ってない1年がいいって先輩が。お前が適任かと思って。」
『そういう…なるほど。
私でいいなら…やってみよう、かな。』
「え、ほんとか?」
『うん。せっかくだしやってみるよ。』
「さんきゅ!明日先輩たちに話しとくわ!」
二つ返事で承諾しちゃったけど…でも。
強豪チームのマネージャーなんて青春みたいじゃん。私には無縁だと思ってたし、5日間だけでも…やらせてもらえるなら頑張ろう。
少しは憧れてた…し。
及川が呆れるくらいに褒めてくれるから変な感覚になるけど私だって普通の…普通の女の子だから。
『ごほ…っごほ、はあ…ぅ』
みんなと同じように普通の女の子でいたい、の。