第15章 青の日々 (及川徹)
次の日からちゃんは体育館のギャラリーで俺が終わるのを待ってくれるようになった。
「最近とうまくいってるみてえだな」
「うまくっていうか、うーん」
「なんかあったんか」
岩ちゃんだけには話してもいいってちゃんも言ってたし…目を光らせる人が多いに越したことはない。
「この前岩ちゃんがちゃんにって預かってた手紙あるでしょ?あれなんだけど…」
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「は?それマジで言ってんのかよ」
「…っマジだよ。大マジだよ。」
「…それって俺のせいだよな。俺が手紙なんか届けなきゃアイツが傷つくことはなかったもんな。」
「いやいや、俺が岩ちゃんでも絶対同じことしてるから。自分のこと責めるのは違うよ。」
「…っあークソ!んで相手は?」
「それは教えてくれなかった…。」
「んでだよ…っ」
岩ちゃんの気持ちはよく分かる。もし手紙を届けたのが俺だったら同じように自分を責める。だからよく分かる。
「は…泣いてなかったか。」
「…っ泣いてたよ。それにすごく震えてた。」
「そう…だよな。」
いつも涼しい顔をしていてクールな彼女の泣き顔なんてきっと岩ちゃんですら想像できないだろうな。俺だってあんな風に涙を流す彼女を初めて見たんだ。
視線をギャラリーにやるとちゃんと目が合った。表情を変えずにヒラヒラと目を振る彼女に俺達も手を振り返す。
「あいつが安心して過ごせるように俺たちが目光らせとかねえとな。」
「うん、そうだね」
また、少しでも笑って欲しい。
叶うならば俺の隣で笑っていて欲しい。