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❁✿✾ 落 花 流 水 小 噺 ✾✿❁︎/イケメン戦国

第4章 掌中の珠 前編



「さすけ!こんにちはにんにん!」
「佐助さん、こんにちは。お久しぶりです」
「臣くん、鴇くん、こんにちは。約半月ぶりだにんにん」
「あの言葉は語尾につけるものなのか?」
「うーん……多分違うと思いますけど、個性って解釈でいいかも?」
「ほう」

笑顔で佐助に手を振った光鴇が見様見真似な忍者の印を結んでみせる。光臣も穏やかな挨拶を述べると、四人の元へ近付きながら佐助もまたいつも通りの無表情で、しかししっかり幼子に乗る形で印を結んだ。無表情ながらユーモラス溢れる現代人仲間と子供達のやり取りを見つつ、光秀の疑問へ微笑ましそうな様を見せた凪が、何だかんだと楽しそうなその様に胸を暖かくした。

「佐助殿、久しいな。息災で何よりだ」
「久し振り、佐助くん!無事非番がもらえて良かったね」
「凪さん、光秀さん、久し振り。ああ、なんとか謙信様との一騎打ちを乗り切って久々の休暇を勝ち取った。色々お土産を頼まれたけど、そこはご愛嬌だ」

(休暇申請で一騎打ちするって、今更だけどブラック以前の問題だよね……)

二人で佐助へ声をかけると、彼もまた子供達と共に凪達の方へ近付いて来た。佐助を優秀な忍びとして気に入っている謙信が、帰郷の度に刀で語って来るのはいつもの事と聞いていたが、例に漏れず今回もそれを乗り越えて来たようだ。春日山の面々から渡された土産リストを懐からちらりと見せた佐助が、そうは言いつつも何処となく楽しそうに口元を仄かに綻ばせる。

「あともう少しでワームホールが開きそうだけど、皆準備は万端みたいだな」
「うん、向こうに行っても和装の観光客として紛れられるように、光秀さん達は着流しにしてみたの」

ぐるりと明智家の面々を見て佐助が頷く。予め現代に飛ぶ事が分かっているのならば、ある程度の備えは出来るというものだ。凪は出来るだけ違和感の無い色合いの小袖姿であり、光秀や光臣、光鴇は袴ではなく着流しと羽織をまとっている。

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