第2章 居場所=三ツ谷隆
それからはエマの家に行き来するようになった 勿論三ツ谷には言ってないし家にも訪れていない
でもその事をエマもマイキーもドラケンも言わないでくれている
香織はというとあの後残された状況に一人でイライラしながら帰り、案の定帰ってきたに対して当たり散らした
「地味子が眼鏡外したって地味のままなんだよっ!」
「テラス席とか何調子乗ってんの!」
とか散々な言われようだった
10分くらい当たり散らして満足したのか自分の部屋に戻っていった
その姿を見て改めては三ツ谷との距離を置こうと決めた
迷惑をかけたくないし
何よりもこんな所を見られたくない
※ ※ ※
今日は運良く家に誰もいないのでは一人でキッチンへと立っていた
滅多に家ではお菓子なんて作らないけど今回はお礼を兼ねてカップケーキを作っていた
ここの所、好意に甘えて佐野家に入り浸っているので少しでも感謝の気持が伝わればいいなと思って作った
「よしよし、後はコレをラッピングして…」
綺麗に2個づつ入れてラッピングしたお菓子を見て満足そうな顔をして頷けば後片付けをしようとクルリと背を向けた瞬間にリビングのドアが開いた
「何、この甘い匂い」
入って来たのは香織であった
確か香織は夕方まで帰らないと修哉と話しているのを聞いたから作っていたのにまさかの状況にゴクリと喉が鳴った
「珍しいじゃない家でお菓子作るなんて あっ見た目が地味だから食べ物で誰かをつろうって事?渡された人可哀想」
クスクスと笑う香織を見ながら 良くそんなにポンポンと悪態がつけるものだと呆れた
「しょうがないから私が有効活用してあげるわよ 感謝しなさい」
そう言いながらラッピングされたお菓子を1つ取られた
「あっ!それは…「何?」
止めるようなの声に香織はギロリとひと睨みしてそのまま自分の部屋に戻っていった
「まぁ…いっか」
香織に取られるのを想定して余分に作っておいて良かったと思いながらこれ以上取られないように急いで紙袋に詰める
詰めた紙袋を持って今日はエマの家に向かうだろう