第8章 どんな君も=佐野万次郎
「はぁ?痛い目みたくなかったら早く帰れよ!」
思わず殴りかかって来た男の拳をマイキーは片手で受け止めた
「こんなんじゃ痛い目は見れそーにないな」
拳を受け止めながらマイキーは瑠衣達を見遣った
「オネーさん達はどうやって帰るの?」
「えっ!?その…最終バスが出るからそれに乗って」
急に話しかけられてビクっと肩を揺らした瑠衣は小さな声でそう答えた
「そっか、じゃあバス停まで送るよ また変なのに遭遇したらマジ困るもんな」
彼女の言葉にマイキーはニッと笑いかけた
「おいおい何勝手に決めてんだよ 無視して話進めんなよっ!」
そう言いながらマイキーの背後から別の男が殴りかかろうとした
「おっと、街中で暴力はカッコ悪ぃわ」
背後から殴りかかろうとした男の手をまた背後からパシっと握ったのはドラケンで
「な…なんだよお前!」
「マイキー、ちゃんと歩道橋渡って来ないと駄目だろが 危ねーだろうが」
「…ケンチン」
「もうっ!マイキーったら猪突猛進すぎ!ちょっとはこっちの事考えてよっ!」
ドラケンの背後からヒョコっとエマが顔を出した
「悪ぃ悪ぃ」
エマの抗議の声もスルーして「このオニィさん達に挨拶したくて」ニカっと笑いながらもマイキーが握った手がギリギリと力を込めた
「あだだだたっ!何すんだよっ!離せっ!」
思わずでバッと手から逃れる男は痛そうに手を振った
「あ〜あ〜こんなに痛いんじゃもしかしたら骨が折れたかもな」
「そっかぁ、それなら病院にいかないとな 勿論治療費払ってくれるんだろ?」
「はぁっ!?元々アンタ達が絡んできたんでしょう?」
痛そうにする男の横から別の男の手が払えと言うような仕草をしながら近付いてきた
あまりの酷さに瑠衣は思わず叫んでしまった
「そっかぁ、骨折したの?じゃあ確かめてやるから手を出せよ」
粉々にしてやるからと今にも言い出しそうなマイキーにドラケンは小さなため息をついた
「マイキー…一般人に手を出した駄目だろが」
「そうそう、こんなとこでやり合ったら周りに迷惑だろう」
後からノロノロと歩いてきた三ツ谷がそう言い放った
「コイツら俺達とやり合うって聞こえたぜ?」
「たかだかちょっと喧嘩が強いだけの不良だろう?」
ケラケラと笑い出す男達をマイキーは冷めた目で見つめていた