第56章 ホグズミード村
ミラ達はハニードゥークスのお店から出た。秋の風が頬を撫で、熱った顔を冷ましてくれた。色々見て、袋に詰め込められるだけお菓子を詰め込んでもらい、三人の片腕ずつには、パンパンに膨らんだ袋を持っていた。
「次はゾンコに行ってみたいな」
「私は魔法用具店に行って、新しい羽ぺんを見たいわ。ミラはどこを見て回りたい?」
「私はちょっと休憩したい。こんなに買い物したことないから、なんか疲れちゃった」
本当はハリーがいなくて気乗りしない、が本音だが、ミラはホグズミードを楽しんでいるロンとハーマイオニーの水を刺したくなかった。
「噴水のところで休んでる。その間、二人はお店を見に行ったら?荷物も見とくよ」
「ミラがそうしたいなら…なら、お願いするわ」
「任せて。ほら、ロンも荷物かして」
「ありがとう。何かいいの見つけたら教えるよ」
ミラは二人からお菓子の入った袋を受け取ると、噴水のある広場まで向かった。
そこにもたくさんのハロウィンの飾り付けがされていて、眺めているだけでも飽きない。ちょうど空いていた噴水の淵に座り、荷物を足元に置いた。
そして、通り過ぎる人々や街並みを見ていた。
どれくらい経っただろう、噴水の水音を聞きながら、考え事に沈んでいたその時だった。
「浮かない顔だな、グローヴァー」
「…ドラコ」
突然現れたドラコの手には、紙袋を一つ持っていた。近くにクラッブとゴイルの姿はなく、ミラの視線を見て、ドラコは「アイツらはいない」と答えた。
「まだあの店でお菓子を選んでいるんだ。まったく、よく何時間も見てられるもんだ」
と、呆れたようにハニードゥークスのある店の方角へ視線を投げる。