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星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第8章 嘘の裏側/緋色シリーズ


「どんな失敗したんだ?」
「帰りにスーパーで沖矢さんに会ってね…」

叶音の話を聞くと、沖矢昴のお喋りに付き合い、途中でハイネックの謎に気付いたと言う
話しながら接近してハイネックに指を掛けたが、引っ張る直前で止められてしまいチョーカー型変声機を使っているのかどうかわからなかったらしい

また危ないことを…と言ってやりたかったが、今はそっと飲み込んだ
それだけでこんなに落ち込む叶音ではない
何か他にされたに違いない…

「首元を確認するチャンスはまだある筈さ。ただ、僕には叶音がそれを失敗して落ち込んでる様には思えないが?」
「そんなこと…ないよ?」

一瞬だが視線を逸らされた
嘘だな…何か、隠してる…

「信じてない目ぇしてる」
「当たり前だ、どれだけ一緒にいると思ってる」

ちょっとの仕草でも分かるんだよ、叶音のことなら…

「嘘じゃないよ…この身体になってから失敗ばかりで何の役にも立ててない。もっと零の役に立ちたいのに…。今日だって…もっと力があれば…」

そんなことを思っていたのか…

「叶音がやってくれていることで役立たずとか、失敗されて迷惑だとか、僕がそんなことを思うとでも?」
「思わなくても…オレの気持ちの問題…」

はぁー…と大きな溜め息をついてしまった
そして思い切り叶音を抱きしめる

「そういうこと、考えなくていいから…」
「でも…」
「でも?何?」

えっと…とたじたじな様子に、やはりいつもと何か違う気がしてならない
強く抱きしめた腕を緩め、頬に手を添えこちらを向かせる
視線に困っているのか潤んだ目を泳がせる叶音だが、どうしようもなく目をかたく瞑った
キスでもされると思ったかな…本当に可愛い奴…

そのまま頬に添えている手を耳に滑らせ首筋を撫でようとしたその時

「やっ!」

その手を弾かれ、上半身を起こした叶音に少しずつ距離を取られる
予想もしていなかった叶音の行動に驚きを隠せず、弾かれたまま時が止まった

「あっ…ごめん…違うんだ…今だけは、嫌で…」

またポロポロと涙を溢れさせる叶音に、もう我慢ができなくなった

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