第1章 犯人は僕です?いいえ、犯人は私です。【コテージ編】
『放火事件なんて…知らないわよ』
『あの時全焼した家の家主はお年寄りだったんだけど、家がなくなっちゃってその後どうなったんだろうね』
『知らないって言ってるでしょ』
『クロサキさん…。あなたが犯人でしょ』
『っ、シラユキしつこいわね!!』
『…やっぱり隠しておくべきじゃない──』
『やめて!』
◇◆◇
「おい」
「っ!?」
「そんなにビックリすることか?」
「…考え事してただけよ…」
「スミレと仲直りできたか?」
「そもそもケンカしてないわ…」
「もう少しで帰れるっていうのにみんなケンカしたままだと後味が悪いよな」
ケンカしてないけど…
でもアオキの言う通りね
「確かに」
表面上だけでも仲よくしておかないと
「──じゃあみんな今日は解散だ」
「……………」
「アカイ?どうかした?」
「いや…」
「………?」
私の秘密を知られてしまったスミレに暗黙の交換条件を交わし、なんとか秘密は守った。
もう疑われることはないだろう。久しぶりにぐっすり寝れそうだ…。
◇◆◇
───最終日───
警察が来るまであと0日。
今朝はいつにも増して、心穏やかだった。毎日疑われてきたが、私は秘密を黙ったまま、このコテージを去る。
もう私に歯向かう人間なんていないからだ。
「おはようみんな」
「……おう」
「おはよう、クロサキちゃん」
「遅いっつーの」
「よく眠れたか、クロサキ?」
「…よーし、全員揃ったな。みんな、いよいよ明日このコテージを発つ。そしてようやく警察の介入が入るわけだが、当然俺たちの意見は捜査の重要な手がかりになる。各々、シラユキについて見解をまとめておいてくれ」
「俺は…シラユキは、自殺なんじゃねえかなと思ってるぜ。いじめられてるって噂聞いたことあったしよ…!」
「…はぁ?…とりま、シラユキがいじめなんかで自殺するとは思えない。どっちかっつーと、金目当ての殺人とか?」
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