第1章 犯人は僕です?いいえ、犯人は私です。【コテージ編】
「あいつさ、1日5分ダイエットが日課らしいぜ。全然変わんねえのにな!!アハハ」
「(カナザワが嘘をつく理由もないか。あるとしたら…)」
カナザワはスミレが運動しているのを見ていた。和室から出ると微かに匂いがして、キッチンを覗く。
「…完成。」
「あら、ミドリ何してたの?」
「…サンドイッチ作ってたの」
「あぁ、カナザワの奴も楽しみにしてたわ」
「…クロサキちゃん、味見してくれる…?」
「ええ、もちろんよ」
もぐっとサンドイッチを頬張る。
「……………」
サンドイッチよね?サンドイッチをこんなにマズく作れるのは…才能かもしれない。
「どうかな?…まずいなら、捨てる…」
こんなもの食べたらトイレに駆け込まずにはいられないわね。
「とても美味しいわ。…いくつか貰ってもいいかしら?」
「…うん!…まだたくさんあるから」
「おー!?できたのか??」
「じゃあ、私はこれで」
ミドリから貰ったサンドイッチを持って出ようとして机に置いてある胃薬を見つける。
「(このメーカーの胃薬、よく効くのよね。誰かお腹でも壊したのかしら?)」
老舗医療メーカーの胃薬で効き目は抜群だ。私はサンドイッチと一緒にそれを持ち、スミレの部屋に向かった。
◇◆◇
「……なに?」
「そう警戒しないでよ。ほら、これミドリからの差し入れよ」
「…置いといて」
「(…食べないのね。もしかして料理がヘタなこと知ってるのかしら?)」
「殺人犯が持ってきたもん、口にできるわけないでしょ!」
「……ひどい」
「…ミドリ」
どうやら後からミドリが部屋に着いて来ていたみたいだ。
「私…殺人なんて、して、ない…」
「え、あ、ちがうし!!ちょっとクロサキなんとか言ってよ!!」
「四の五の言わず、食べればいいんじゃないかしら」
「ミドリが作ったってわかったなら食べるし!!」
強引にサンドイッチを奪うとスミレは一口食べた。
「……………」
そして固まった。
「どうかな…」
「…ちょっと、飲み物も飲みたくなってきたから!!!」
スミレは慌てて部屋から走っていった。
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