第1章 犯人は僕です?いいえ、犯人は私です。【コテージ編】
部屋に戻った私はシラユキの口紅をゴミ箱に投げ捨てる。
「一応シラユキの話題はうやむやにしたけど…完全に口止めが出来ているわけじゃない。次の手を打たないと…」
コンコンッ
「クロサキ、ちょっといいか」
「アオキ…」
ちょうどいいわ
出向く手間が省けた
「スミレは落ち着いた?」
「いや…とりあえず部屋に戻した。それより…お前への話はまだ終わっていない」
「(みんなの前で話すのは無理だと思って、直接話に来たのね。)」
私は両腕を組み、アオキに言う。
「話って?」
「とぼけるなよ。シラユキを殺したことについてだ」
「確かにバルコニーでシラユキには会ったけど…殺してなんかいないわよ」
「ウソつけ。バルコニーでシラユキと何かトラブルが起きたんだろう?」
「シラユキは私としばらく話した後、部屋に帰ったわ」
「シラユキが死んだのはバルコニーなんだぞ。バルコニーに居ないとおかしい」
「ええ、だから私が部屋に戻った後、また戻ってきたんじゃないかしら。多分、グラスを忘れたのに気がついて。そしてその時に…」
「なるほど…筋は通っている。ほとんど確定なんだが、決定的な証拠が足りないな…」
「ねえアオキ…。アオキはシラユキのことが好きだったの?」
「なっ……」
「シラユキ悩んでたわよ…『私は遊びなんじゃないかな』って…」
もちろんそんなこと言ってないけど
「ほ…本当なのか…?シラユキ…」
「もしかしてシラユキ…悲しくなって自殺したんじゃ…」
「そんなはずないわっ!」
「………わ?」
「い、いや……オホン。」
「(アオキ…混乱してちょこちょこ変なこと言ってるわね…)」
だから少し揺さぶってみた。
「アオキって…ちょっと女の子っぽいところあるわよね」
「…急になに言ってるんだ?」
「北野マナとか聞いてそう」
「俺が好きなのはカクザイルだ!」
「へぇ〜」
「なんだよ…」
「(アオキは絶対にカクザイルには興味がない。カクザイルが好きじゃないことを示すには…)」
ポケットからクシャクシャになったカクザイルのチケットを出す。
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