第1章 犯人は僕です?いいえ、犯人は私です。【コテージ編】
「わかっていることは何者かが、バルコニーからシラユキを突き落としたということ…!」
「バルコニーから突き落としたっていうことは確かなの?」
「ほぼ確定だ」
ミドリの言葉にアオキが即答する。
「どうして確定なのかということについては…最後にシラユキと会っていた人物に聞こうじゃないか。なぁ…クロサキ?」
「(みんなの視線がいつにも増して痛いわね。アオキは私より圧倒的に人望のある奴だから…アオキの発言の信頼度は段違い。)」
でも私だって認めるつもりはない。ここまで来たんだもの、今回だってきっと欺ける。
「お前あの晩、シラユキと会っていただろう」
「どうして私がシラユキと会っていたと思うの?」
「シラを切るか?じゃあ教えてやろう。今日、クロサキの部屋でシラユキが使っていたグラスが見つかった。そしてバルコニーにも1つ、グラスが残されていた。それはおそらくクロサキのグラスだ」
「……………」
「クロサキはあの夜、シラユキとバルコニーで会っていたんだ!俺の推理では、クロサキとシラユキがバルコニーで会ったあと…何かトラブルがあったんだ…。そしてクロサキはシラユキをバルコニーから突き落とした」
私は両腕を組み、無表情でアオキの推理を聞いていた。
「シラユキを突き落とした後、クロサキは間違えてシラユキのグラスを部屋に持ち帰ってしまった。どうだ?何か反論はあるか?クロサキ」
「(アオキの推理は間違っていない。でもここで引くわけにはいかないのよ!)」
前から一つ、おかしいと思っていたことがある。それをアオキにぶつけてみましょうか。
「その前に、一つ聞きたいんだけど…アオキ、アンタ、赤い口紅がついていたから私の部屋にあったグラスがシラユキのものだと分かったのよね?」
「あぁ、二つのグラスには口紅がついていた。赤い口紅とピンクの口紅だ。お前は赤い口紅はしなかった。だからお前の部屋にあったのはシラユキの口紅がついたグラスだ」
「そう…でも残念だわ。実は私も一つだけ持ってたのよ。赤い口紅。」
「は?お前が持ってるはずないだろ」
「コレ」
シラユキの口紅を出す。
「………!?」
アオキは衝撃を受けていた。
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