第1章 犯人は僕です?いいえ、犯人は私です。【コテージ編】
バルコニーに行くとアカイがいた。
「んー…たしか、この辺だったよな…」
「アカイ?なにしてるの?」
「……んー…あっちだったか?」
「(聞いてない、忙しそうね…後にしようかしら。)」
気付かれないようにそっとバルコニーを出た。1階に行くとトイレのドアが開いている。
「ちゃんと閉めなさいよ…」
呆れてドアを閉めようとした。
「何か落ちてる?」
床に落ちているソレを拾う。
「……?誰の手帳かしら。どこかで見たことあるわ…アオキの?ちょっと中身を拝見させてもらうわよ」
パラッとページを捲る。シラユキとスミレ、それから私の服のブランド、服のサイズ、化粧品のことが細かく書かれている。
「通りで、グラスについた口紅を見ただけで私とシラユキの物だと分かったわけね」
他のページもパラパラと捲っていく。
「でも何でアオキはシラユキとスミレと私の服と化粧品なんか調べてたの…?」
詳しくは知らないがメモ帳を手に入れた。
「聞き込みも必要ね…」
アカイは忙しそうだった。カナザワはアオキの部屋の見張り、スミレは簡単に話してくれないはず…。
「となると残りは…」
私はミドリの部屋を訪ねた。
「何しにきたの…?」
「ちょっとアオキのことで聞きたいことがあるの」
「アオキくん…?どうして?」
「彼と少しケンカをしてしまったの。だから仲直りしたいの。ミドリ…何でもいいからアオキについて教えてほしいのよ」
ここ数日、確実に演技力に磨きがかかってきたような気がする。
「ケンカはいや…空気悪いのはみんなにも迷惑かける…うーん…アオキくんというより…スミレちゃんがアオキくんを好きなことなら知ってる」
「…それぐらい私も知ってるわ。ミドリ、ガッカリよ。」
「じゃあふたりが付き合ってることは知ってる?」
「(急に得意げになったわ。…ムキになるとこあるわよね、ミドリ。驚きはしないけど、あのふたり非公式に付き合ってたのね…)」
「どう?これでもまだガッカリする?」
「いいえ、感謝するわミドリ。アオキと仲直り頑張るわね」
「…サークルのためだから…」
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