第39章 dignity ■
「なぜかっていうと、こうあるべきっていう考え方を反映したものになりがちで、無意識のうちに同水準のルールを相手に要求するから。」
伏黒は眉間に皺を寄せて五条から目を逸らす。
五条は膝に肘を置いて頬杖をしながら明るく言った。
「あくまでも他者は他者であって、そのルールに従うかどうかは相手次第。
その視点を忘れてしまった時に、ルールを守れない相手に対して、イライラしたり攻撃的な感情が生まれるってわけ。」
「だからなんなんですか?」
「思いやりとか信頼とか、もっと他にも大切にすべきことはいっぱいあるじゃんてこと。
愛情とか、友情とか。
青春だよねぇ…恵ぃ。」
「はぁ?」
何かを思い出しているかのように切なく笑みを浮かべている。