第39章 dignity ■
「ムカつくんですよ、昔から。
他人と関わる上での最低限のルールを守れない奴が。」
「…へ?」
「要は相手の尊厳を脅かさない線引き、互いの実在を成す過程。それがルールだ。それを破って威張ってヘラヘラしてさぞ居心地良さそうにしてる…そういう奴が…」
ムカつくんだよ。
あんたみたいなデリカシーの無い奴。
「ん〜あのね恵、
そういったルールを設けて自分らしく生きることは大切だ。だけどね、現実問題、自分を締め付けるルールが多い人ほど人間関係のトラブルは多いんだよ。」
ゆっくりと、柔らかい口調で五条が話し始めた。