第45章 complexion ■
「それにしても久しぶりだねぇ、五条くん。相変わらず忙しいのかい?」
高級感溢れる見た目の大将らしき人がにこやかに言った。
「まぁそこそこね〜。てゆーか最近この子で忙しいからさ〜」
そう言って五条はレイの頭をポンポンと叩く。
「あぁ、新しい君の生徒さん?まーた可愛い子を連れてきて〜」
「違うよこの子は僕のかーのーじょ!可愛いでしょ〜?」
恥ずかしげもなく肩に腕を回されレイは顔が熱くなる。
本当に、人前でこういうボディータッチはやめてほしい。
しかし、大将の言葉が気になった。
「…てか悟、可愛い子をよくここへ連れてくるの?」
「えー?あー、前回1度、悠仁と恵と野薔薇を連れてきたんだよね。あっなぁにヤキモチ妬いちゃった〜?」
ニヤつきながら顔を覗き込まれ、「違うし!」と言って目を逸らす。
「あいつらなんか、値段高いもの順!とかゆーマナーもへったくれもない注文して片っ端から食べてたよ〜。あの時はホントごめんね〜」
「いいんだよ。あんなに美味しそうにがっついてくれてたんだから、こっちも握りがいがあって楽しかったよ。あ、お嬢さん白子は平気?」
え、白子?食べたことない…と思う…
なんだろそれ?と思いながらとりあえずハイ…と答えた。
そうして出されたそれは、白子の茶碗蒸し。
「わ…なにこれ…めちゃくちゃおいひい…」
初めて食べるなんとも言えないとろみのある食感と上品にマッチした繊細な風味に感激してしまった。