第45章 complexion ■
すぐに五条が戻ってきた。
「明日ちゃんと取り付けもしてくれるって!
多分映画館よりも映画館らしくなるよ〜楽しみだなぁ♪」
「・・・」
「ん?どうしたの?」
不機嫌そうなレイをしばらく覗き込んだあと、ニヤッと笑って気が付いたように言った。
「大丈夫大丈夫!ちゃぁんとレイの買い物にも付き合う!なんでも言って!何が欲しいー?」
「……別に欲しいものなんかないよ。ていうか…」
「まったまたぁ!女の子なんだから欲しいものくらいいくらでもあるでしょお!…ん〜レイはあれかなぁ?ルイヴィトン?んーシャネルって感じはしないんだよなぁ…あぁ、カルティエあたりなんか似合いそうだよね。」
品定めをするようにまじまじと見られ、レイは更に眉間のシワを濃くする。
「なんでも買うから機嫌直してよぉ〜」
「はぁ……」
こうも話が噛み合わないなんて…
こうも価値観が合わないなんて…
五条に引きづられるように手を引かれながらレイは何も言えなくなる。
五条はとにかくレイの機嫌を直そうとあれこれ喋ってくるのだが、そのどれもが高価な買い物で女の子の機嫌が簡単に治ると思っているような内容なので頭に血が上りはじめる。