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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第14章 蜂蜜


ー研磨sideー











『…思い出してたのはね、クリスマスのこと』

「クリスマス?」

『うん、研磨くんからのカードを思い出してた』

「あぁ…」











柄にもなく、カードを送った。

メリークリスマスなんて書けなくて、
結局柄にもないのかなんなのかわかんないようなことしか書けなかった。

けどツトムくんたちの作品はすごく良かったし、穂波にも見せたかった。
ポストカードと現物じゃ、全然別物だけどそれでも。









…それに実際、現物も数展購入した。

クリスマスっぽいなって作品もあったけど、四季を通したものだったから、
それを超えて正月っぽいのとか、春っぽいのとか、とにかく季節外れ感はでない感じにまとまってた。
だから今は、京都のギャラリーで展示してるらしい。

そんなわけで今は手元にないけど、
京都の後の福岡、それから沖縄での展示を終わらせてから、おれん家に来るらしい。

美術作品を買うのなんて初めてだったけど、ちょっとスポンサーみたいな感じもあって楽しい。
本当にいいなって思う人やものに還元できるのは、お金の稼ぎがいがあるなってその時しみじみ思った。

……そのことは、何故だか気恥ずかしくて穂波にはまだ言ってない。
秘密にしてるわけじゃないけどなんか。もうちょっとおれの中で、寝かせたい感覚っていうか。












「穂波のバスルームに飾ってたね」

『うん、ちゃんと防水には万全を期して縁に入れて飾ってる。
すごく素敵な作品だし、研磨くんからの初めてのカードだし。
あのねあれね、後ろも透明だからね、手に持ってひっくり返せば、研磨くんの字が見れるの』

「…そっか」

『……』

「わかるよ、おれも嬉しいもん。穂波の字が手元に届くと。
高校の時とかに旅先から、でもそれは感じてたけど、穂波がアメリカ行ってからはもっと思う」

『…ん、そうなんだ、ね』











穂波は今しがたの会話を自分の中に染み込ませるみたいに、
だんまりと、静かになった。











こういう空白が心地いいのは、
出会った時からずっと変わらなくて。

…うん、心地いいなと、思う。













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