第12章 Hi!
「どうも、こんにちは。お邪魔します」
『わ!信介さん!アランくん!』
「「「しんす… きっ北さん!?」」」
「何やお前らそこで固まって。早々迷惑かけてんとちゃうやろな」
「迷惑なんてかけてません…よなぁ? なぁ、研磨くん?」
「…え、あ、うん、うるさいけど。 別に迷惑とかはまだ」
「ほんまかいな。 まぁええわ、色々はあとでな。
今はまだ穂波ちゃんが状況掴めてへんって海くんから聞いたわ。
やで、またな、あとでな、穂波ちゃん」
「…ふ」
研磨くんが隣でふって笑った。
あとから聞いたら、信介さんとアランくんのところに駆け寄るタイミングをしっぽをブンブン振りながら待ってたのに、
その時が来なくておあずけされてしゅんってしてる犬みたいだったって。
研磨くんはわたしのことを猫みたいって言ったりするけど、
こうして例えるときは大体犬になってるってその時気づいたんだ。
それはどういうことだろう?とか考えてたらまた、
〜ピンポーン♪〜
ってドアベルが鳴って。
研磨くんとわたしの家だし、つい足がそっちに向かいそうになるのを制されて、
今度は夜久さんが玄関に行ったんだ。
そうして落ち着きながらも賑やかな話し声と共に登場したのは、
『大地さん!スガさん!旭さん!』
「おー変わんねーなー!穂波ちゃん、尻尾ブンブン振って喜んでくれてる」
「黒尾、今の状況は夜久くんから聞いたから、とりあえず進めて」
「…お気遣いどーも。 ほんと主将たちが来てくれて良かったデス。
じゃあ、穂波ちゃん、今日ここにみんなが集まったのは他でもなく、
穂波ちゃんの送迎会のためでーす。
そんなわけで、ま、今日はここは研磨の家ではあるけどホストは俺らなんで。
どうぞごゆっくり、みんなとの時間を楽しんでね〜」
『…送迎会? なんの?』
「…アメリカ行くからさ、みんな集まったんだって。
すごいね、この人脈はさ、クロではなく、穂波のだよ。
声かけて集めたのはクロだけど、遠方からも来ようと思わせたのは穂波の力」
『な…』
何で今、わたし研磨くんにそんな褒められたんだろうってなって。
不意打ちすぎて、涙を止めれなかった。