第12章 Hi!
ー穂波sideー
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目が覚めるとカズくんの温もり。
毎朝あった研磨くんのそれが数日なかったから、なんだかホッとする。
研磨くんじゃないのに。肝心なとこは違うのに。
人肌っていうのはすごいなぁ…
朝、脚のあたりに当たる硬いものすら、なんだか。ね。
昨日、カズくんはあのあと
「…大丈夫、そんな毎日一緒に寝よとか言わないから」
って言って。
わたしだって普通に断るしって思ってたし、
毎日言ってくれるとも思ってなかったけど、
そのふって笑いながら余裕たっぷりに言ってくる感じ含め性癖に突き刺さって…
どきっとしたし、ちょっとなんか、くらっとした。
それで昨日眠りに落ちる前、クロさんとの会話を思い出したんだ。
みんながこっそり用意してくれたわたしの送迎会のとき。
そしてそのまま眠りに落ちるまで、あの日のことをいろいろ思い浮かべた。
──「「「サプラーーーーイズ!!!」」」
日本を発つ数日前、
研磨くんと散歩兼買い物を済ませて家に戻ると居間にみんなが居た。
おうどん湯がいて食べよっか〜って、研磨くんと話しながら帰ったし、
頭の中は家にある天ぷらにする材料でいっぱいだった。
ささみ、とうもろこしと玉ねぎ、大葉、茄子、かぼちゃ……
玄関の様子はいつもと同じで、わたしと研磨くんのつっかけしかなかったし、
何が何だか全然わからなかった。
それにみんなが、みんな、すぎた。
クロさん、夜久さん、海さん。
山本くん、福永くん。
古森くんに倫ちゃん。遊児。
京治くんに雪絵さん、かおりさん、英理さん、真子さん。
それに…
『光太郎くん!』
「穂波ちゃーーーん!会いに来ちゃった!」
光太郎くんまで居た。
関西へ行ってしまって、前よりもっと会えなかったから嬉しくって。
それにだって光太郎くんだから、
やっぱり眩しいのに近づきやすいあの吸引力で腕を広げてくれるものだから、
駆け寄って思い切り抱きついた。
何がどう、サプライズなんだか、何でみんながいるのか、
状況は掴めないまま、光太郎くんに、抱きついたんだ。