第10章 ゴミ捨て場の決戦!
ー月島side
この試合の勝者と準々決勝で戦うのか
そう思いながら鴎台と高木山の試合を見ていた
確か歩は次の試合のコート確認をした後に、この試合を見るって言ってたけど、そこに彼女の姿はなかった
「この試合の勝った方と準々決勝で当たる
ジュンジュンケッショウ…ジュンジュンケッショウ」
何やらブツブツと唱えている谷地さんに
「歩見なかった?」
と訊ねる
「ううん、私も探してるんだけど…また歩ちゃんのことだから、誰か知り合いにでも絡まれてるのかな?」
「…ありえる」
多分稲荷崎の選手たちもまだいるだろうし
さっき初対面の狢坂のキャプテンとも久しぶりに会ったみたいなテンションで喋ってた歩のことだから、他に知り合いがいたとしても何ら不思議ではない
そうこうしている間にBコートの試合が終わり、僕たちの次の対戦相手は鴎台に決まった
それを確認すると、僕はアリーナを出て歩を探すことにした
早足で歩きながらキョロキョロとあたりを見回す
お土産売り場の近くに差しかかった時、音駒の集団を見つけた
あ、もしかしたらあの中にいるかも
そう思って近づいたけど彼女は見当たらない
ふと目が合った孤爪さんがポケットに両手を突っ込みながら近づいてくる
「歩、探してるの?」
どうして分かったんだろう
そして孤爪さんが当たり前のように歩を呼び捨てにすることも、僕の心をざわつかせる
「…はい…」
「歩なら、さっきクロに連れてかれたよ」
「…黒尾さんに?」
「うん、あっちの方に」
そう言って孤爪さんが指差した方に目をやる
あんな方に何があるんだろう
連れてかれたって何?2人ってこと?
状況がよく飲み込めずに視線を孤爪さんに戻すと、何故か彼は不敵な笑みを浮かべている
何か嫌な予感がする
そして大抵僕のこの嫌な予感は当たる
僕は孤爪さんに軽く会釈をして、2人が向かったらしい方向にむかって早足で歩き始めた