第10章 ゴミ捨て場の決戦!
「…そんなことないと思うけどな」
そう言って海さんは意味ありげな表情でおれの方をチラッと見た
「でも来年も一緒に合宿したいですね!私も音駒のみなさんに仲良くしてもらえて本当に嬉しかったです!」
他の音駒のメンバーと話している歩をボーっと見てると、ふいにクロが傍に寄ってきて
「で、研磨はこのままでいいの?」
と耳打ちしてくる
「…なにが?」
「なにがって…歩チャンのこと、放っておいたらかぐや姫は月に帰っちまうぞ」
「なにそれ…
まぁでも別に大丈夫じゃない」
声色ひとつ変えずに言うと、クロは不思議そうな顔をして首を傾げる
「だって…多分歩が月島を好きになったのって、最近のことだと思うよ」
「え、そうなの?!」
クロは心底驚いたような顔をしているけど、歩が月島を好きになる前から、おれは彼女を見てたから分かる
「うん、少なくとも合宿の時はそうじゃなかったと思う…まぁ女の子の気持ちなんてそんなもんだよ、だから気にしてない」
「そーいやお前、年末も物騒なこと言ってたもんな」
「なに物騒って…」
「人のモノだからって好きになっちゃいけないとか奪っちゃいけないって法律なんてないでしょ、とかなんとか」
「…だってそうじゃん
そんなんで遠慮してたら欲しいものなんて手に入んないよ?」
そう言ってチラッとクロを見ると、なんだか神妙な顔をしていた
歩が月に帰ったとしても
いつか迎えに行けばいいだけの話
でもやっぱりSSRを、手に入れるためには課金は必要だから
「稼がないとな…」