• テキストサイズ

夢幻泡影【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第50章 止まらずに進むセグエンテ【渋谷事変】


『七海、どうしたの?』

「伊地知君が刺されて倒れていました」

『伊地知君まで⁉ いったい何が起こってるんだ……⁉』

 伊地知、“まで”……その言葉に引っかかりを覚え、七海は眉を寄せた。

「どういうことですか?」

『【帳】の外で、補助監督が襲われてるみたいなんだ! 何人も刺されてて……死亡者も大勢 出てる。去年の百鬼夜行のときみたいに、星良ちゃんが片っ端から応急処置で【反転術式】を掛けて、僕の【折神】で家入さんのところに運んでるけど……こんなにいるんじゃキリがないよ……!』

 灰原の話に、スマホがミシッと音を立てる。そこへ、電話の向こうから『七海さん』と星良の声が呼びかけてきた。

『伊地知さんが倒れてる場所、教えてください。この治療が終わったらすぐに行きます。大丈夫……大丈夫だから……』

 微かに声が震えている……『大丈夫』の言葉は七海にだけ向けられたものではない。自分にも言い聞かせているのだろう。

 助けられなかった人間もいると灰原は言っていた。【反転術式】で呪力を大量に消費しているからだけではない。死を目の当たりにして、心身ともに疲弊していることだろう。

 それでも、一人でも多くの命を救おうと、灰原と共に駆けまわっている。
/ 1075ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp