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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜





便宜上…?
ニセ王子…。
どういうこと?

天元は私の表情から心を読み取ったのか
泣き出してしまいそうな笑みを浮かべ
私の肩紐を丁寧に結び直してくれた。

服が私の身体を隠した途端、
役目は終わったとばかり私を離し
その私を招かれざる客の目から守るように
立ち上がって振り向く。

対峙する兄弟…。
およそ兄弟らしからぬ空気だけど。

「出て行けアシル。
今お前と話してる場合じゃねぇ」

…私がややこしくした2人の関係。
そっちを優先してくれようとしているのだろう。
冷たく言い放った天元に、
アシルはハッと短く笑って見せた。

「悪いな兄者。
俺はそっちのアイシャにも用がある」

「……アイシャ…」

小さく呟いて、首をひねる。

「何故お前がアイシャの名を知っている?」

「あぁ、そうか。
アイシャというのも通り名だったな」

楽しそうに笑っているアシルに

「答えろ!」

食ってかかる天元。

「何でも知ってるさ。
なぁ睦?お前がいつ実行するかと
様子を見に来てやったのだ」

その台詞に、全身が凍りついた。
…やめて。
こんな所で。

「……」

天元が振り返り
私に何かを求めるような目を向けている。

あぁ…

「タイミングとしては今がベストだと思うがなぁ。
お前がまさか、リズクを愛するなんて
おかしいと思ったのだ。
だがどうだ、うまい具合に仲違いしてくれる。
すべてはこの日のための演技だったのだろう?」

「やめて!違う!」

なんてこと…。
もっともらしい事を見事にウソに乗せて語る。
恐ろしいくらい流暢に作り話を紡いでいく。

誤解される…

「違うの天元…!」

そんな…
違うなんて言葉…
言い訳にしか聞こえない。
本当に、違うのに…

「何が違うんだ?何も違わない。
証拠に…見てみろ。
その指輪は何だ?俺は知っている。
俺が贈った指輪だ。
捨てる事だって出来ただろうに
大事にしてくれているじゃないか」

「……なにを、言っているの?」

まるで、愛の証を贈った、とでも言いたげだ。
この男は何を考えているのだろう。

ふと、天元の顔を見て気がついた。

アシルは、私の愛を天元に疑わせたいのだと。
思惑通り天元は揺れている。
私を、疑い始めてる。

そんな事があるだろうか。
この愛は本物なのに…


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