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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜





あってはいけないの。

あぁ、この後、どうすればいい?
何て言えばいい…?
私は、まだ戻れるかしら。
この人の元に、居てもいいのかな…

そう思って、恐る恐る彼を見上げる。
すると、ひどくツラそうな顔の天元がいて…

ごめんなさい。

そう言おうと口を開いた瞬間に、

「もう終わりか?」

この場にいない筈の人間の声が
はっきりと聞こえた。

一気に、血の気が引いていく。
目の前が真っ暗になった。
空が落ちて来たかのような絶望感…

咄嗟に、あられもない姿の私を隠すように
天元が大きく抱きしめてくれる。

「珍しく俺の気配に
気づきもしなかったかリズク?」

バルコニーの方から聞こえてくる、
低くて笑いを含んだいやらしい声。

あいつだ。
あの、天元の弟だ。
私をそそのかして、
天元を殺そうと目論んでいるあいつだ。

天元は顔だけ振り返り

「俺の部屋に無断で入るとはどういう了見だ」

機嫌の悪いのを隠しもせずに唸った。

「俺たちの仲だろう?いいじゃないか。
ドアに鍵なんかかけて
俺を閉め出したりするからさ」

わざとらしく猫撫で声を出す。

どうしよう。
何かするつもりなんだ。
いつまで経っても私が動かないから
自ら手を下しに来たに違いない。
瞬時にそう思った私は
知らず、全身が震え出していた。
拠り所を求めて、天元の胸元に縋り付く。

背中に目をやっていた天元が
私の様子がおかしい事にに気がついて

「……?」

こちらを覗き込み、そっと髪を撫でてくれた。

きっとそれを、眺めていたのだろう。
その男はやはり楽しそうに

「リズク様はその女にえらくご執心だな。
随分と色っぽい格好をさせている。
愛執染着の最中に申し訳ないな」

白々しい事をほざく。

「黙れアシル」

天元が、怒ってる。
たったのひと言。
それだけで、もの凄い怒りが伝わって来た。

「おー怖い事だ。
俺は親切でここに来てやったというのに…。
リズクよ、お前を亡き者にしようと
目論む輩が潜んでいるのだよ。
それを教えに、こうしてわざわざ来たというのに
冷たいなぁ?」

…さっきからこの男…

「…リズク?」

天元の事をそう呼ぶ。
つい訊いた私に

「…俺の、通り名だ」

天元は静かに答えた。
それに被せるように

「便宜上だ!ニセ王子め」

弟…アシルが吐き捨てるように言った。


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