第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜
王が孫を望んでいるのに
子作りしてませんでした、なんて
…許されないだろうな。
親父は笑っていそうだが
周りがうるせぇに決まってる。
だからと言って、
不本意に孕まされてもあいつらだって
ツラいだけだ。
劣悪な環境から掬い上げてやったのに
ここで同じような目に遭うのでは意味がない。
それに、俺が孕ませたいのはこいつだけ。
…いや、そんな事よりもだ。
「なぁ、わかってたんなら
わかってただろうが」
我ながら意味不明な台詞だ。
だがそんな事に構ってなどいられないのだ。
俺の後をついて歩く睦は
キョトンとして俺を見上げた。
…まぁ確かに、ワケわかんねぇ発言だったけども。
「あいつらがここに来た経緯を知ってたんだろ?
じゃあ何の遠慮がいったんだって訊いてんの…
ちょっと待った」
噛み砕いて訊くも…
場所が悪ィなと思い直し
俺は目前の自室に入り、
ピッタリとドアを閉め鍵をかけた。
鍵なんて滅多にかけないが…
話が話だ。
邪魔が入るとめんどくせぇ。
ソファに座り、
自分の膝に睦を座らせた。
随分と素直になってきた。
俺とくっついてるのが当たり前になったようだ。
「…いいぞ」
さぁ話せと、俺は睦を促した。
「遠慮くらい、する…」
目を逸らし
言いにくそうに睦は言った。
……このままの格好でいる事には
特に疑問は抱かないようだ。
なんとも、良い傾向だな。
「何でだ?言い方は悪いが、
俺が望んで連れてきたのはお前だけだ」
「…それは聞いた。でも、
だからって蔑ろにするワケじゃないでしょう?」
「そりゃそうだ」
「…天元の大切な人だという事に変わりないわ」
「んー……でかい顔するのはどうかと思うが
遠慮すんのも違うだろ」
「それもわかってる。
でも、後から来た私が
どうすればいいかなんてわからないのよ。
今後仲良くしてもらって、
やっと私も変わっていけるんだと思う…」
仲良くしてモラッテって…
「…そんなモンか」
「だって偉そうなヤツだって思われるのはイヤなのよ」
「へー…俺にはあんなエラそうなのに」
なんて事だ。
あのエラそうなのは俺限定ってコトか?
「それはいいじゃない。
天元以外には迷惑かけてないんだから」
「…何だって?」