第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜
「…話した…?まさか、あの事を?」
「はい、勝手をして申し訳ございませんでした」
「それは…」
「だってあの時の睦さん、
ひどく気落ちしていて…
黙ってはいられなかったんです」
「ひ、雛鶴さん…」
私が慌てて止めようとするが、
天元はそれを遮って
「気落ち?」
先を聞こうとする、
「そうですよ。聞けば天元様、
無理矢理攫って来たって言うじゃありませんか。
そのショックも癒されないまま
天元様がお留守になって…
お淋しいに決まっていますよ。
女は一途に愛されたいのですから」
ピッと人差し指を立てて
真面目に語る雛鶴さんが何だか可愛くて
私はにやける口元を隠した。
「だから聞かせて差し上げたんです。
私たち3人の事情を。ね、睦さん。
トップシークレットだと申し上げましたわよね?」
にこっときれいな笑顔を浮かべた雛鶴さん…
…違うよ。
「それだけじゃなくて…
雛鶴さんたちがあんまり綺麗だから…
私なんて必要ないような気が、して…」
………ハッ‼︎
気がつけば、2人が私を見下ろしている。
そりゃそうだ。
あんな事を言えば…
「や!気の迷いです!気にしないで…」
無駄だと思いつつ、
慌てて言い訳じみた事を口にすると
「あらあら」
雛鶴さんはさもおもしろげに
ころころと笑ってみせた。
あぁあ、…やってしまった。
「ね?」
掌をこちらに向けて
雛鶴さんは尚も天元に続けた。
「こんな状態の彼女を放ってはおけません。
睦さんにとっては
ただの裏切り行為ですもの。
せっかくこちらにいらっしゃったのですから
蟠りなく、仲良く過ごしたかったのです」
「だからって、…
俺だってちゃんと話してやりたくて…
でもお前らの為にこいつに話さなかったのが
バカみたいじゃねぇか」
「そうです。
だから、天元様のお立場を考慮して、
私の口から申し上げたのです。
私たちが勝手にしたことならば、
天元様もお許しにならざるを得ないでしょう?」
したり顔の雛鶴さん。
天元はにやりと口端を上げるのみだ。
「よかったのか?見栄はねぇのかよ」
「そのような物、何の役にも立ちません」
「ほう。俺がお前らのモノでなくとも良いと?」
「貴方様は
もともと私たちのものではございません」
「冷たいな雛鶴」