第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜
その場が、ちょっとどよめく。
あぁ、そうなるでしょうとも。
でもムリなんだ。
こんな私だからいいって言ってくれる人としか
付き合っていけないんだ。
それが、友達だろうが
恋人だろうが…その父親だろうが。
「ウソで自分を作り上げるなんて出来ません。
自分を良く見せるつもりはありません。
それで気に入ってもらえないのなら
もうしょうがないですよね…
こんなのでごめんなさ………」
…でも、それにしても…
言い過ぎたんじゃ…?
血の気が引いていくのを感じ、
そろりと顔を上げ、
王様と目が合った途端、
今まで冷たく私を見つめていたその表情を
ふわりと和らげた。
しかも、一瞬後には
大声で笑い出したのだ。
「あーあー…」
天元は困ったように眉を下げるだけ。
私は呆気に取られてしまって
ただその様子を呆然と見ていた。
「…王様」
アーディルさんが
落ち着いた声を上げるまで
王様は笑い続けていた。
「睦様が困っておいでです」
「アーディル聞いたか、さっきの挨拶」
「聞きましたとも。
王様のお好きそうな方ですねぇ」
「私のご機嫌取りもしないらしい。
くっくっくっ…いい、信頼できるな」
アーディルさんの背中をバシバシ叩いて、
王様の笑いはまだまだ収まりそうにない。
「王様…。よろしいのですか?
最初からそのように…」
「いいではないか、この娘が言ったのだ。
本当の自分を見せて
気に入られないのなら…
…もう…しょうがないって…くくくく…」
…笑い上戸なのかな。
少しだけ落ち着きを取り戻した私の頭に
ぽんと手を置いて
「んじゃ、こいつ認めてもらえたって事」
「ん、あぁ。私は良い。神官は…」
自分の隣に立つ、
年配の男性を見上げた。
「最初に王様がお認めになってしまっては
私の立場はありませんが…」
くすりと笑って
「星の回りを占いましょうね。
王子様にも睦様にも
良い運が巡りますように」
私に向かって優しく微笑んでくれた。
愛に満ちた国だな…
「よかったな、親父が変わった王で」
くくっと笑った天元は、
最初から結果がわかってたというように
晴れやかに笑ってみせた。
「お前はどうだ?」
王様は反対側に立っていた
若い男性に向かって声をかけた。
終始穏やかに微笑んでいたその人。