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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜





「あー…そうだな…。…そうだよな」

私の思った事はあながち間違いではなくて、
くしゃっと髪を掻き上げた天元は
目だけで天を見上げ、真面目に考えるふうにした。
ちゃんと答えてくれるようだ…
よかった。

「…この話、ちょっと長ぇのよ。
ジュリ待たせてるし…
手短に話すとだな…」

困ったようにガシガシと頭を掻いて、

「公務で行ったある国でお前を見かけた事があって
…その時お前は小さなガキと話をしてた。
そのガキは、どう見ても安物のブレスレットを
高額で売り付けようとしていて
しかも親が病気だからと言って
同情を買おうとしていた。覚えてるか?」

「……この国に入るひとつ前の国…?」

「そうだ。お前あのブレスレット買ったんだよ」

「…全部見てたの?」

私はなぜだか照れくさくなって、彼を少し睨んだ。

「見てた。最初はバカな女だと思って見てたんだ。
だが気がついたんだよ。
睦は、全部わかった上で、
あのガキからあのブレスレットを買ったんだって。
知ってたんだろ?実は安物だった事も、
親が病気なんかじゃないって事も」

それでも真剣に話を続ける天元に、
私も黙ってはいられなくなった。

「…わかっちゃったのよ。
あの小さな子どもが私に向ける必死な目で。
親を助けるためじゃない。
自分が怒られないために、
私に縋るような目をしてた」

怯えているのが痛いほど伝わってきた。

「あの子に親なんか居やしない。
孤児(みなしご)の奴隷よ」

「でもお前が犠牲になる必要があったのか?」

「いいじゃない。私が騙されたフリをすることで、
あの子が無下にされることを免れるのなら。
きっとこれからもツラい目に遭うのよ。
…ほんの僅かな事だけど…本当なら、
ちゃんと救ってあげたかったけど…」

悲しい気持ちが迫り上がって来た私に気づき
ぎゅっと抱きしめてくれた天元は

「人の気持ちのわかる女が、
俺のそばにいてくれたら幸せだと思った。
もうあの時に、惚れてたんだな」

諦めにも似たような声を出した。
イヤな感じではなく、
『お前には負けた』
…そう言われているように感じたから。

「あんな所にいるとたまに息が詰まる時がある。
嫌いなわけでも、逃げ出してぇわけでもねぇが
息抜きをしたくなった時に
お前みてぇのがいてくれたらいいなと
心から思うんだよ」



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