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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜





言いたくない。
認めたくない。
まだそんな女々しい事を考えて
踏ん切りのつかない私に
この人はきっと気が付いているんだ。
…私は女だから
女々しくてもいいような気がするけれど…

「……き…」

すき、なんて
たったそれだけの言葉を言うのに
こんなに緊張する事があるのかと思うほど。

さっきおかしいくらいに啼いたのと
更にこの緊張が追い討ちをかけて
喉はからから。
掠れ切った私の声を聞いた彼は
枕元の水差しからコップに水を注いだ。

「…うまく言えたらコレやるよ」

喉が渇いたなんて思ってもいなかったのに、
水を見た途端に自覚してしまい、
それが欲しくてたまらなくなった。

…そんなふうに、
モノにつられる告白もどうかと思うけれど。

「…す、き」

「なにが?」

「えッ……あなたが」

「あなたって誰だ」

「ゔ…っ…」

なにこれ。
なんの時間…?
喋っていくうちに声も出るようになってきたから
もう無理して水なんかいらないよ…

「さっき教えたろ?サマとかいらねぇから、ほら」

「……」

あぁ、人って
こうやって仲良くなっていくんだなぁ。
最初は大嫌いだったのが、
その人の事を理解して
いいところを見つけてさ、
話をするうちにいつのまにか好きになったりして
その上、
名前なんかで呼び合うようになったらさ、
もう関係は出来あがっちゃって
今度は別れがつらくなるんだ。
…いや、別れさせてなんかくれなかったけれど。

大嫌いだった理由ですら、
どうでもよくなっちゃうんだ…。
あーあ…

「天元」

「わーヨクデキマシタ」

…にこにこしちゃって。
人の気も知らないで。くそぅ。

「…呼び捨てはまずくない?」

曲がりなりにも一国の王子だ。

「あの時のお嫁さんも様付けてよんでたのに」

「…あー…」

彼は天を仰いで、
少し考えるふうにした。

「いい。
お前に天元様とか呼ばれんの気持ち悪ィし」

はぁ⁉︎

「なにそれ!どういう意味⁉︎」

「どういう意味もねぇよ。
睦も俺のことサマなんて呼ぶの
気持ち悪ィだろ」

それは……

「そうだね」

「オイ、お前こそどういうコトだ」

ククッと笑いながら
私の体を片腕で軽々と抱き上げた。

「ぅわっ」

驚いて、咄嗟に彼の首元につかまった。



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