• テキストサイズ

【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第21章 スルタンコラボ企画 〜睡蓮の昼寝〜





俺の、そんな遠慮を見抜いたのか、
もどかしいこの隙間を埋めたのは
信じられない事に睦の方だった。

俺の胸を、両手の代わりにして
顔を隠すように押し付ける。

「……」

だめだと思っていながら、
咄嗟に強く抱きしめてしまった。
でも、向こうから来た。
無理強いでなく、
睦の方から俺を必要としたのだ。
多少なりとも浮かれたって、
…バチは当たらないのではないだろうか。

でも、どうしたのだろう。

俺を嫌いじゃなかったのか?
大嫌いな男を頼らなければならない程
ツラいってことだろうか…。
…いや、
それはおかしい。
その原因こそが俺だからだ。

でもこの背中に縋り付く細い腕は
どうしても俺を嫌っているようには思えないんだ。
都合よすぎるか、なぁ睦…?












私を抱きしめる2本の腕は、
力強く頼り甲斐がありながら
どこか迷いがあるように感じた。

それはそうだろう。
だって、私がそうさせたのだから。

さっき『ここにいるのはツラいか』と問われた。
それに『ツラい』と答えた私。
何故ツラいのかを、話せなかった。
あまりにも、情けなくて…
認めたくなくて。みっともなくて。

この人がいない時間がつらい。
ここに居ない時、他の女性と何をしているか
考えるとつらい…

そんな胸の内を伝えるのがいやだ。
自分でも、…認めたくない…
ついこの間まであんなに憎んでいたはずの男。
なのに、
よく知りもしない女性に妬いているなんて…

そして昨夜、ここを出たいのなら
この男を殺せと、毒薬まで託された。
そんな企みをしていたなんて事が
もしもこの人に知られたら…。

何の疑いもなく、私を受け入れてくれたのに…
暗殺に加担するかもしれない私なんかを…

私は、どうしたかったんだっけ…
ここを出たかったはずなのに。
この人を、殺したかったわけじゃない…

ぎゅっと、縋り付く私を
無条件で抱きしめてくれる彼。
そうされると、守られているような気になって
とっても安心する。
他の事なんかどうでもよくなってしまいそう…

…危険な気がする。

安心するのに、…迷いが出るのは何故だろう。

「…ごめん、なさい」

思い切り縋って泣いてしまった事が
急に恥ずかしくなった私は、
背中に回していた腕を解き
彼の広い胸を押して離れようとした。


/ 2219ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp