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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.






門を出ても尚、
走り続けた私の行き先は
ここから数分の場所にある自宅だ。


両親と暮らしていたあの家は
精神的に住めなくなってしまったし
あの頃、まだ小さかった私は
母方の祖母の家に引き取られた。

周りは広々とした草原。
…草原、なんていいものではないか。
雑草が伸びきっているだけの
ただの草っ原だ。
そこは全部、祖母の私有地なんだとか…
その真ん中に
大きなお屋敷が建てられていた。

祖母は両親に会えず泣いてばかりいた私に
優しくしてくれたっけ。
ぎゅうっと抱きしめて
毎晩一緒に寝てくれた。

その祖母も
数年前に高齢で亡くなってしまったので
今はそこに私1人で住んでいる。

割と大きなお屋敷で
かくれんぼなんか余裕で出来る。
だから祖母がいなくなった直後は
ひどく淋しかった。
それにもやっと慣れたけれど。

だけどまた、
きっと淋しく思うんだろう。
だって
音柱邸や蝶屋敷に居させてもらう期間があって
誰かが居てくれるのが
日常になりつつあったから。

だけど2日もすれば
また1人が当たり前になる。
そうしたら、
なんて事ない日常を取り戻すのだ。

どうって事ない

どうって事ないかな  ?

私はずぅっと淋しがり。
大人になっても治らない。

独りぼっちが淋しいと言いながら
誰かがそばにいたらいたで
居なくなった時の事を考えて怖いくせに。



久しぶりにまともに走って息が切れた。
私は自宅の門に手をかけ
しばし休憩。

身体を動かすのは気持ちいい。
でもここまで走るのはいきなりすぎた。

黒く塗られた鉄の門。
腕を突っ込めるくらいの隙間が
等間隔で空いていて、
私はいつもそこから手を突っ込んで
内側からの施錠を解除するのだ。

こんな事が出来てしまうこの門は
何か役に立っているのかなと
疑問に思ったりする。

ようやく整ってきた呼吸。
大きくため息をついて仕上げると
キイッと音を立てて
自分1人通れる分、門を開けた。

スルリと敷地内に入り
力を押さえつつ閉めた門。
鍵をかけるとカシャンと小気味のいい音がする。



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