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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.






この量…。

残すのを待たなくても
残るに決まっている。
だったら、

「そんなの…淋しいです。
一緒に食べて下さいよぅ」

私は
2人の間に置かれた大きなお皿を
音柱様の方に少しだけ押しやった。

何かに驚いたように目を見開き
口をつぐむ音柱様。
…なんで?

「私、誰かと一緒に食事するの
何年か振りなんです。
いつも1人で食べてて…
それが日常だったので
何とも思いませんでしたけど
こうやって誰かがいてくれるってだけで
こんなにおいしくなるんだなぁって思いました」

私が思った事を素直に告げると
音柱様は私の握った大きめのおにぎりを
ゆっくりと手に取った。

「確かに、一緒にいて
1人だけ食ってるんじゃつまらねぇよな」

自分も経験があるのか
独り言のようにそう言って
ぱくっとひと口頬張る。

「うまっ」

咀嚼しながら短く感想を述べる音柱様は
何となく私の方に視線を滑らせた。

「よかった」

こんな手になってしまっても
まだ出来ることはある。
そう思うといくらか気が紛れた。

「あんま考えすぎるなよ?
お前には出来る事がまだまだたくさんあるよ」

「はい!ありがとうございます」

優しい言葉が嬉しくて
そんな返事をすると
音柱様の表情がスッと引いて行く。

…まただ。
私は別に悪い事を言っているつもりはないのに
急に不機嫌にさせてしまう事があるみたい。

でも今は、
お礼を言っただけなんだけどな。
私何か間違えたのかな。
お礼を言ったらいけない所だったのかも。
…そんな事ある?

「さ。今日も蝶屋敷行くのか?」

手に残った焼きおにぎりを
ぽいっと口の中に放り
音柱様が硬い声を出す。

この人は、なんでこうやって
脈絡なくそっけなくなるんだろう。

私の気持ちが、迷惑なのかな。
こうなったのは
元はと言えばこの人のせいなのに。


「行きます」

これ以上迷惑になるは嫌だ。
もう子どもじゃないんだし
自分を押し付けるのは違うと思う。

だいたい、ここに置いてもらうのだって
迷惑でしかないんじゃないかな。


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