第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.
「どっちなんですか!」
「どっちもだよ。でも食うのはなぁ…
お前の場合、見事に身にならねぇからな」
ほっそい腕に、首に、腰に…
胸だけ別ってのはどういうワケかね…
食ったモン全部そこに集まるの?
今は奇跡のように、
サラシに身を隠してはいるものの…。
「……何を考えてますか」
ジロリと睨みつけてくる睦。
「いやー…
睦の思ってる通りじゃねぇかな」
邪全開だからな。
お口に出すのは控えようか。
キッと鋭い目をして
睦は手の中の物を投げつけようと
大きく振りかぶったが、
……それが食い物だった事を思い出したのか
実際に投げる事はしなかった。
「あーあ…恋柱様みたいに
なりたかったなぁ…」
腕を力無く下ろしながら
睦はがっくりと肩を落とす。
しかしすぐに、
自分が言ってしまった言葉に愕然としていた。
「……聞かなかった事にしてもらえますかね?」
そろりとこちらを窺う睦。
「なんでだ」
「だって…みじめったらしいでしょう?」
…そんな悲しそうな目をされるとなぁ。
どうにかしてやりたくなっちまうだろう。
「それだけ大きな志だったって事だ。
執着して当たり前だと思うがなぁ」
「……今更、優しくするなんて、」
「遅ぇってか」
「残酷です」
そっか。
そう思われても仕方ない。
「勘違いすんなよ。前にも言ったがなぁ
俺がお前に辞めろだ帰れだ言ってたのは
危険を冒してほしくなかっただけだ」
「だけど…結果、
辞めざるを得なくなったんですから」
「だから勘違いすんな。
自ら身を引くのと
続けられなくなるのとでは全然違うだろ。
俺は睦が痛い思いをせずに
済ませたかっただけなんだよ。
辞めるならどんな形でもいいなんて
そんな事は思っちゃいねぇからな」
なのにお前は怪我を負った。
痛い目を見たんだ。
また、俺のせいで。
「なら、そう言って下さればよかったのに」
「詳しく説明してたらお前辞めたか?」
「辞めるわけありません」
「だろうな!」
なんなんだこいつは!