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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.















がっくりと項垂れて
絶望の淵に叩き落とされた睦は、
例えば気をやってしまえれば
まだマシだったんだろうけど
ヘタに精神力が強いせいで
そうする事も出来ず
しっかりと現実を凝視めてしまえていた。


あまりの落ち込みっぷりに
あれ以上の作業は無理だと判断し
小さな手を引いて廊下を辿り
今は俺の部屋の中。


1人で座るのもままならず、
だからと言ってそこらへんに横にしとくのも
違うような気がして、
横座りをさせ
俺の胸に、肩からなだれ込むような格好で
もたれかけさせた。

脱力し切った小さな身体を
両腕で緩く包んでも
いつものような拒絶の言葉も発しない。

出来れば、
文句でもいいから
何か言ってもらいたかったんだけど…。



睦、そんなにか…?



敵は討ったはずだ。
目指していたのはそこではなかったのか。

鬼殺隊に身を置くうちに、
すべての鬼を根絶やすという志向を持っていた?


右手が不自由になった事へ、ではない。
どう見ても、
隊士として戦えなくなった事への絶望だ。


今まで、クソ真面目に取り組んで来たもんな。
甘露寺に指導を仰ぎ
仲間との鍛錬に励み
更に1人の時も、巻藁相手に
技を磨いて来た睦だ。

脇目も振らずに続けて来た事を
突然取り上げられてしまっては
こうなっても無理はないのかもしれない。

だけど、

これは俺のせい、って事になるんじゃないのか。
あの鬼を討たせてやるのが
睦の為だと思っていた。
その為に鬼殺隊にいるのだと思っていた。

だが睦は、
その後も気を抜く事なく鍛錬していたし
ホッとしている所は見受けられなかった。

…という事は、

仇を討とうと頑張るうち、
仇のみならず
全ての鬼が睦の標的になっていたのだ。


そうなると
あの任務に睦を向かわせた事は
間違いだった。
こんな結果になるんなら。


だから俺は、
ずっと謝罪をくちにしているものの
それが睦に届いているかどうかまでは
さっぱりわからなかった。



俺はただ、

睦を笑わせてやりたい。

それだけだ。



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