第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.
「櫻井は変わってるよな…」
「そうかな…」
男の子たちの生態を目の当たりにして
私はなんとも言えない気持ちだった。
みんな、ではないにしろ、
女の子を意識して生活してるんだなぁ…
そんなの考えた事もなかったな。
「女の子に興味ないの?」
「あんまり…」
女の子に興味って言われても、
自分が女の子だからなぁ…
でも男の子だろうが女の子だろうが
あんまり興味はないかもしれない。
ヒトとして見ていたから…
私の中での分類は、
人か鬼か、のような気がする。
「櫻井は鬼狩りに一生懸命だもんな。
尊敬するよ」
1人がそう言うと、
他の2人も大きく頷いた。
…優しい人たちだ。
「…私は、みんなが羨ましい。
志もあって…楽しみもあって…
それでうまくやっていけるなんて」
「櫻井にだって、
楽しい事はあるだろう?」
「そうかな…無いような気がするよ。
私は何かを楽しもうとすると
きっと鬼殺を疎かにしてしまうから…
うまく両立させられないんだ」
そんな余裕なんか無かったっていうのもある。
両親の仇をとる為
両親がいなくなった悲しみから目を逸らす為
それだけの為に突っ走って来た私に
趣味や楽しみなんかあるはずがない。
甘やかされて育って来た私は
よっぽど厳しくしなくては
すぐに楽な方へと流されてしまうのだ。
息抜きなんかしたら
抜きっぱなしになってしまうに決まっている。
「それならそれでいいのに…」
「え…?」
ポロリと零した仲間の本音に驚いて
つい訊き返してしまった。
すると
「あ…ごめん。悪くとらないでくれよ」
咄嗟に謝罪を口にして
バツが悪そうに頭を掻く。
「今まで櫻井は頑張ってきたじゃないか。
いつも張り詰めてさ。
今回の任務だって1人でやり切っただろ?
強い鬼だったって聞いたよ」
「いや、それは…」
1人ではなかったけれど…。
音柱様がいなかったら
成し遂げられなかった。