• テキストサイズ

【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.






「………」

咄嗟に返事も出来なかった私に気づき、
再び手を動かし始めた音柱様は

「俺に縋ってなぁ…
まさかそんなふうに素直に頼られるとは
思ってもいなかったから…
そりゃあ可愛かったよ」

やっぱり
その時の光景を思い出していたようで
小さく笑って見せた。

私が、泣いていた時だよね。
泣いた覚えなんか無いけれど…
縋った覚えもないけれど。

何を口走ったかは、
何となく覚えているんだ…

両親と突然離別させられた私は
もう誰とも離れたくなくて、
置いて行かれるのが嫌で

行かないで

と、目の前の人に言ってしまった。はず。

きっとそれも聞かれているんだ。
その上で、
私の事を…か…か…かわいい、と
言ったのだろうか。


「……おい、聞いてんのか」


そう言いながら私の顔を覗き込んだ途端
音柱様は息を詰めた。

「………睦」

何を言われるかなんかもうわかってる。

「なんですか…」

故に不機嫌気味の私。
気がついているくせに音柱様は

「顔真っ赤だぞ」

構わずに続けた。

「わかってます!」

わざわざ教えて下さらなくても
めちゃくちゃわかっています!
くそぅ…

「思った以上に可愛いな。
俺やっぱ睦のこと好きだ」

私の寝巻きをきっちり直してくれて
音柱様は予想だにしなかったひと言をぽろり。

「………は、は……」

言葉もない…
いや、言葉にならない……

ていうか
やっぱりってなに⁉︎
そんなの聞いたことないじゃん!





















「弥彦くんだぁああ!」

相変わらず
優雅に蝶の舞う庭。

そこを望む縁側に腰掛け
しばしの休憩をとっていた私は
突然元気な声に耳を貫かれ
驚いたのと同時にとても心躍った。

そうそう、私は弥彦だ。
そんな設定だった。

ご厄介になっていた音柱邸では
音柱様がずぅっと睦と呼んでくれていたから
ついその設定を忘れかけていた…
危ない危ない。

「恋柱様、お久しぶりです」

私がゆっくりと振り向くと、
ザーッと滑り込む勢いで
恋柱様は私の隣に正座をされた。


/ 2219ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp