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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.





それを言われると
どうしたらいいかわからなくなる。

「思ったこと言ったら悪いのか」

「私を可愛いと思うの?でも、
言われた事ないんだよ、よくわからない」

「そっか…」

私の肩口とお腹に腕を回して
先生は切なそうな声を出した。

「なぁ、睦」

先生は私の名前を呼ぶけれど、
こんな状況で、私はそれどころじゃなくて

「待って先生…近いんだって…!」

「近いさ。くっついてんだから」

「心臓壊れる…っ」

「…」

先生は一瞬、息を詰め

「そんなに俺のこと好き?」

更に私の鼓動を高めるような事を言う。

これって、好きだって事になるわけ?
目を白黒させる私を覗き込み、

「言うまでもなさそうだな」

嬉しそうに笑った。

「なんでもいい。お前がここにいるんだから」

そのひと言は、
激しく脈打つ心臓を貫いた。

そうだよね。
逃げもせずここに居座っている事が答えだ。

「睦、卒業おめでとうな」

きゅうぅっとしぼられるように
キツく抱きしめられる。

「卒業……」

そうだ。私、卒業したんだった…

「先生、ありがと…」

「ん」

先生は小さく頷いて
私の目尻にキスをした。

「…違う、」

「なにが?」

「…卒業させてくれて、ありがと」

「…俺?」

先生は戸惑いを含んで、
自分の胸と私の背中を引き離した。

「うん…先生のおかげで
ちゃんと卒業できたと思ってるんだ。
あのままだったら私、
きっと学校行かなくなってたと思うから」

「睦…。俺のとこ来てよかったか?」

先生は、普段からは想像もつかないくらい、
弱々しい声で問う。

「よかった。すごく。
こんなにあったかいの、初めて知った」

ホッと安心して泣いてしまう事なんて
あるわけがなかった私の人生。
それが、いい意味で覆って…

「おかげで、親離れもできた」

情けないことに、
あんな親に縋り付いていたのだから…



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