第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.
学校で外野を躱(かわ)し
車に乗り込んだ俺たちは
そのまま買い出しへと出かけた。
もちろん、オヒメサマ御所望の
ホットケーキの材料を手に入れる為だ。
式を終えたからだろうか。
睦が制服である事なんか
何も気にならなくなっていた。
…いくら卒業したからって
はたから見たら高校生。
どんな言い訳も立たないというのに、
もう頭が緩んでいるから仕方ない。
などと自分で言い訳をして
浮かれまくっている睦と
アホみたいに買い物をした。
結果……
「先生、ホットケーキパーティー最高だね」
睦は俺が焼いたホットケーキに
バターをぬりたくり
チョコレートソースをたっぷりかけて
上機嫌で頬張っている。
…見てるだけで胸焼けしそうだ。
「はいはい。今日はトクベツな」
「うん!」
…こうしてると小せぇガキみてぇだな。
にこにこと無邪気に
ホットケーキを頬張る睦。
ガキの頃から甘やかされて来なかった反動か?
「ねぇ、アイス乗せたい」
「アイス⁉︎」
その甘いのの上に、更にアイスを⁉︎
腹がどうにかなりそうだな。
「お前また冷えちまうだろ」
俺は何となく、
もうやめさせようという考えが働いた。
しかし睦は
「えーそれくらい平気だもん」
不満気に目を細め
口をへの字にして食らいつく。
「じゃ食った後すぐ風呂入るならいいぞ」
「やだよ、もっと食べたい」
「ならアイスはやめ……」
…もっと?
そういえば…
「お前よく食うな…」
あの食の細い睦が、
もう何枚目だ?
「うん!いくらでも食べられるよ」
「腹大丈夫なのか?」
「大丈夫」
「なんでだ。そんなに食えるなら
いつものは何なんだ。少食ぶってんのか」
「そんな事しないよ。
多分先生が作ってくれたから
いっぱい食べられるんだよ」
また可愛いこと言ってくれるのね。
…そうやって俺の心を奪ってくのよお前は。